さぬき市議会議員 名倉たけし
政治姿勢・政策議会報告後援会ご意見箱リンク集ブログ
〒769-2402 香川県さぬき市津田町鶴羽2176 TEL0879-42-3339 FAX0879-42-3359
WAC香川みらい政治は私たちの問題ネットワーク名倉みどりとは
トップ議会報告 > 平成23年さぬき市議会第3回定例会
議会報告

平成23年さぬき市議会第3回定例会

一般質問事項

1 さぬき市地域まちづくり活動事業について
2 合併特例債延長について
3 職員基本条例の制定を
4 社会保障の現役依存は限界か
5 耕作放棄地で太陽光発電を


1 さぬき市地域まちづくり活動事業について
<質問>
 さぬき市は、今年7月1日から平成26年3月31日まで地域まちづくり活動事業を実施しています。これは、自治会の支会を対象として、地域の特色を生かした事業を推進した支会に1000万円程度を交付するものです。
 「さぬき市も豊かになったのだなぁ」と感心しています。この間まで「第二の夕張市になる可能性がある」といわれたものです。実質交際費比率が、香川県で1番でした。私には何か納得できないものがあります。3年間実施するというのも解せません。私は市長さんの与党だから、あまりいいたくないのですが、やっぱり市民の立場から、少し言わせてください。市長さんの官僚政治もピークをこえているような気がします。市長は変化を求めています。今春の市議選がこれを象徴しています。市民の方は、若い市議会議員がなにかしてくれると思っているようです。市長さんの存念をおきかせください。議会を通して市民に語りかけてください。
<答弁>
 この事業は、地域における身近な課題の解決を図り、地域の特色を生かしたまちづくりを推進するため、さぬき市連合自治会の支会等が創意工夫して企画・立案した事業を原則さぬき市において実施するもので、平成23年7月1月から平成26年3月31日までの3年間実施するものであります。
 事業の内容につきましては、地域のまちづくり活動の推進に資するものであれば、宗教、政治活動に関わるものや営利を目的とするもの、特定の個人又は団体のみが利益を受けるものなどを除き、基本的には、連合自治会の支会の意向を尊重することとしております。
 事業費につきましては、1支会1,000万円程度を基準額に考えており、また、支会ごとの公平性を保つため、世帯数に応じた額を加算することも予定しております。
 本年8月31日を募集締切としました平成23年度事業につきましては、4支会から応募があり、今後、書類審査等を行った後、事業を進めてまいりたいと考えております。
 なお、この事業につきましては、新しい試みであることから、住民の皆さんの合意形成に時間を要すること、また、多くの財源を必要とすることから、3年間の期間限定としているものであり、ご指摘いただいたような他意は全くありませんので、議員の皆さんにおかれましてもそれぞれの支会での議論に是非とも参加していただきたいと考えております。
2 合併特例債延長について
<質問>
 東日本大震災で被災した合併市町村を対象に、合併特例債の発行期限を5年間延長する法案が今国会で成立しました。総務省は被災地以外の市町村についても延長する方針です。地震や津波対策の見直しを迫られる合併市町村も国の支援を得られるそうです。さぬき市もこれを利用して河川、港湾などの整備をできないだろうか。ご承知のとおり、合併特例債は2005年度までに合併した市町村に10年間に限って発行が認められ返済額の7割を国が負担するなどの利点があります。さぬき市は合併10周年です。何とかこれを利用して、台風、地震などに対し、防災計画を立案してはいかがですか。
<答弁>
 合併特例債延長法(東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律)につきましては、本年8月30日に公布されたところでありまして、東日本大震災で被災した合併市町72団体に限り合併特例債の発行期限を合併後「10年」から「15年」に、5年延長するものであります。
 一方、震災による直接の被害を受けなかった合併市町村においても、震災の教訓を踏まえた事業の見直しや遅延などが懸念されることから、総務省において被災地以外の合併市町村にも期限の延長を認める方向で検討が進められているようであります。
 さぬき市においても、合併特例債の発行期限が平成24年度までとなっている中で、今回の震災による様々な状況の変化や津波被害想定の見直しなどにより、学校施設の整備を始めとする合併特例債適用事業の計画を見直す必要が生じる可能性があることから、県を通じて、国に対して合併特例債発行期限の延長等の特例措置を要望していたところであります。
 対象自治体や延長期間など、詳細については、まだ明らかにされていない状況ですので、引き続きその動向を注視するとともに、延長が認められた際には、東南海・南海地震や風水害に備えた防災対策を始め、学校施設の再編整備事業などに有効に活用できるよう適切に対処してまいりたいと考えております。
3 職員基本条例の制定を
<質問>
 大阪府の橋下知事は、府議会に職員基本条例案を提出し、来年4月から実施の予定です。公務員というだけで、特権的な身分階級のごとく扱ってきた人事運用から決別するためです。年功序列を廃し、「抜擢人事」を可能にする一方、連続最低ランクの人事評価の場合は、分限免職にできるようにし、政治主導の「アメとムチ」で公務員制度改革を進める予定です。さぬき市は今、どういう人事評価をしているのか、公表してください。

 私は市役所の職員はあまり知りません。議会にでてくる部長さん課長さんだけです。みんな共通しているのは市長さんの手の中で踊るという人だけです。もっと器の大きい人物はいないのでしょうか。そういう人が本当に市政に必要なのです。日本では、公僕であるべき「公」が権力の中枢に座り「民」が隷従しているようです。「民」主体の社会にするために、公務員制度改革に尽力するべきです。市長さんのご意見をお聞かせください。
<答弁>
 国におきましては、能力・実績主義に基づく人事管理を行うため、平成21年度から人事評価制度を導入しております。
 この人事評価制度は、職員の任用、給与、分限その他の人事管理の基礎とするため、職員がその職務を遂行するに当たり、発揮した能力と目標管理によるその達成度を把握したうえで行われる勤務成績に基づく評価制度であり、一般的には、能力評価と業績評価の2つで行うものであります。
 本市におきましても、当該制度の導入に向けて、平成17年10月に職員で組織する「人事評価システム研究チーム」を立ち上げ、協議を重ねたうえ、平成18年度末には、管理職員を対象とした「人事評価システム試行マニュアル」を作成し、平成19年度には、この「人事評価システム試行マニュアル」を実際に活用しての研修を行ったうえで、一般行政職の課長職以上の職員を対象とした試行を実施してきたところであります。
 さらに、昨年度におきましては、一般行政職の主幹を含めた管理職員を対象として、評価の精度をより高めるための更なる試行を実施したところでありますが、今後につきましては、これまでの試行結果を踏まえながら、管理職員以外の職員に対する試行を実施することなどにより、全ての職員がこの人事評価制度の目的と内容を正しく理解し、公平で公正な評価が行われるよう、順次、取組を進めてまいりたいと考えております。
 ご指摘いただきました、この度の大阪府の取組は、住民の皆さんに評価される職員を育てるための一つの試みであるとは思いますが、人事評価においては、評価される職員の納得性の確保も極めて重要であることから、今後とも努力を重ね、適正な人事評価を通じて、能力も意欲もある職員の育成に努めてまいります。
4 社会保障の現役依存は限界か
<質問>
 昨年、国勢調査がありました。新聞の速報によると労働力人口(15歳〜64歳)は6240万人と前回より300万人減りました。65歳以上は13%で世界最低です。さぬき市はどうでしたか。ご報告してください。日本の社会保障はどうなるのでしょうか。国の事業もですが、年金についていえば、最初は10〜12人で一人の老人をみる計画でした。これからは2~3人で一人の老人を養っていかなければなりません。これでは持続に可能性がありません。「税と社会保障の一体改革」を掲げていますが、国会議員の先生は権力闘争にあけくれてているから進歩しません。さぬき市の事業の中で持続可能性がないのはありませんか。国民健康保険事業はどうですか。私は実務にタッチしていませんが、香川県が事業主体になった方がよいと直感で思っています。国庫支出金や県支出金が相当あると思います。さぬき市の事業の中で、これに類似した事業はあるのか。あればすべて議会に報告してください。提出前に書き忘れたことがありました。昨日の日曜日に気がついたので、言わせてもらいます。従って答弁できなかってもかまいません。
 社会保障は老人のためにある。年寄りを救うことだと思っている人がいます。私は人生前半の社会保障若者のための社会保障を要求します。私が若い頃は「労働基準法」を遵守し「同一労働」、「同一賃金」であり、労働組合があり、働くものは守られていました。ところが小泉純一郎という男が「自由だ。自由だ。市場原理主義だ。自民党をぶっこわして改革するんだ」といってアメリカ流の新自由主義を導入しました。そのため労働市場は大変革されました。正規社員、非正規社員、派遣社員等です。「同一労働」「同一賃金」はなくなりました。大格差社会の出現です。不満を言えば「自己責任だ。自己責任だ。」といわれます。生活保護受託者20万人、自殺者3万人、本当に自己責任なのでしょうか。
 人生前半の社会保障は教育についてもいえます。「人間みな平等」男と女はちょっと違いますが、みんな平等です。人生のスタートラインは平等でありたいものです。憲法で義務教育は無償としました。民主党は高校教育の無償を約束しました。大学教育も無償化したいものです。日本の教育費は先進国で世界最低です。教育長、奨学資金を拡大して、大学教育の無償化にご努力をお願いします。
<答弁>
 平成22年の国勢調査の調査結果については、市町村における人口及び世帯数について、既に速報値が公表されたところでありますが、人口のうち、男女、年齢などに関する基本集計結果については、本年10月に公表予定となっていることから、未だ詳細が判明しておりませんが、平成22年度末の住民基本台帳人口に基づく数値では、15歳以上64歳未満の生産年齢人口は31,648人で、5年前と比べて2,782人の減、また65歳以上の人口の割合を示す高齢化率は28.5%で2.7%のアップ、14歳以下の年少人口率は12.0%で0.6%の減少となっております。
 このように少子高齢社会が進展し、生産年齢人口が減り続ける中で、年金をはじめとする社会保障制度については、支える人間と支えられる人間の比率が大きく変化して、現在の制度の維持が難しくなっていることから、国においては「社会保障と税の一体改革」に関する検討会議において、今後のあり方に関する議論が行われているところであります。
 このうち、国民健康保険事業については、医療保険制度の機能強化として、市町村国保の抱える構造的問題への対応策などが協議されているところであり、香川県においても、平成22年度に「香川県市町国民健康保険財政安定化等支援方針」を定め、持続可能な国民健康保険制度として、広域化を視野に入れた財政の安定化や保険料の平準化を図るための具体的施策を進めているところであります。
 また、類似した保険制度として介護保険事業がありますが、こちらも広域的に事業運営を行えば保険制度としてのリスク分散は図られますが、サービス水準と保険料及び公費負担に強い相関関係があり、給付が増えれば当然に負担も増えていくことから、今後に向けて制度のあり方が問われるものと考えております。
 なお、こうした社会保障制度に係る問題とは別に、市の行政においても、今後の生産年齢人口の減少によって、市民税等の税収が減収するなど、財源が縮小して、政策、事業の実施が難しくなることが予想されます。
 市としては、社会資本など市民生活に必要な基盤を整備し、防災を始め、福祉や教育など必要な行政サービスを継続していっことが使命であり、如何なる状況にあろうとも必要な事業は実施していかなければならないことから、行財政運営の持続可能性の確保を最優先の課題としながら、それぞれの施策、事業の優先度を考慮して、今後とも着実な市政運営に努めてまいりたいと考えております。
5 耕作放棄地で太陽光発電を
<質問>
 「耕作放棄地で太陽光発電施設を設置する」これは、日本の産業政策、エネルギー政策と農業政策の接点にあり、難しい問題です。経済産業省のエネルギー制裁は原子力発電一本です。日本の国は官僚国家だがら、政治家は脇役、たとえていうなら「旅人さん」のようなものです。大臣になって省庁にのりこんでも、2~3年そこにヤクザがワラジをぬいでお世話になるようなものです。昔、菅直人が、大臣になって厚労省にのりこんで、薬害エイズの書類をさがしても、でてこなかった。役人もないという。「警察を導入して省庁すべてを探す」と言って、実行しはじめると、やっと「ありました」と役人は提出しました。今回も同様です。菅直人は一人寂しく「脱原発」と言って退陣しました。政治の面からいえば、戦後、自由党の吉田茂は「軍事外交をアメリカに預けっぱなしにして、豊かな経済国家にする」というのが目標でした。当時民主党の青年将校といわれた中曽根康弘は日米対等をめざし、吉田茂を追及していました。その中曽根が原子力の平和利用を導入したのです。正力松太郎と組んで、原子力の平和利用と言って、原子力発電を日本に導入し、今の産業政策ができたのです。中曽根の脳裏には、原子力発電の後、原子爆弾をつくり、日米対等の外交安保体制をつくろうとしたのではないでしょうか。農業政策の視点から考えると、世界中が食糧不足で困っているのに、「減反、減反」と言って耕作放棄地をどんどんつくり、今は埼玉県の面積ぐらいだと聞いています。どうしてこうなったのか。池田内閣の所得倍増政策以後、日本の高度成長期以後、都会のサラリーマンの月給は1年に10〜30%昇給しました。それにあわせて、農業団体は米価値上げを要求しました。気がついてみると、日本の米価は、国際価格の4〜5倍になっていました。開放経済体制に入って、自由貿易政策をとっても、農業だけは例外といって今も自由化しません。私はTPP(環太平洋連携協定)に参加したらよいと思っています。
 さて、本題の件ですが、さぬき市の耕作放棄地すべてで太陽光発電施設をつくってください。農業振興地は固定せず、すぐにとりはずせるようにお願いします。市長さん、さぬき市から日本の産業政策や農業政策にメスをいれようではありませんか。日本の休耕田すべてに発電施設をつくれば日本の総発電量の2〜3割の発電が可能です。さぬき市から、日本に新風をふきこもうではありませんか。
<答弁>
 市におきましては、所有者の理解を得ながら、耕作放棄地の解消に向けて鋭意努力をしており、昨年度は10.6ヘクタールを農地として再生いたしましたが、現時点において市内にまだ約360ヘクタールの耕作放棄地があり、この中には、既に山林化し、再生が困難なものや、有害鳥獣の被害により耕作を諦めざるを得ない農地も含まれております。
 今後とも努力を重ね、優良農地を確保するため、耕作放棄地の解消に取り組みたいと考えておりますが、一方で、農地としての再生が困難なものにつきましては、その活用方策を考える必要があります。
 そうした中、本年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所の事故により、原子力に依存した電力の確保が大きな社会問題になっており、太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーが脚光を浴びております。
 また、本年8月27日には、太陽光及び風力、地熱などを再生可能エネルギーで発電された電気全量を決まった価格で買い取ることを電力会社に義務付けるという再生可能エネルギー促進法が国会で成立し、来年7月から施行されることになっております。
 こうしたことから、ご提言いただきました耕作放棄地を活用した太陽光発電施設の設置につきましては、農業振興との関連で、どの程度の耕作放棄地を対象にするのか、また、発電に利用できる土地の面積の確保や集約性などについて、解決すべき課題は山積しておりますが、今後において検討に値するものと考えております。
トップへ戻る このページのトップへ