平成23年さぬき市議会第2回定例会
一般質問事項
1 議員報酬10%を東日本大震災へ <質問>
3月11日の東日本大震災は、私の人生観、世界観、歴史観を180度転換させました。子供のときから戦後の教育とか、戦後の日本はどうあるべきかを考えてきました。平和憲法、憲法9条はどう解釈すべきかとか。しかし、3月11日にもう戦後は終わってしまったのです。これからは、震災後の日本はどうあるべきか、原子力発電は是か非か、などです。そのときの産業政策はどうあるべきか、などです。国会は、相変わらず権力闘争を繰り返しています。被災者を救う資金も不十分です。第1次補正予算は成立したが、赤字国債の発行の法案は国会を通過していません。とりあえず、政府は国家公務員の給与の10%下げを決定しました。復興増税への地ならしです。今までに公務員給与は、人事院勧告で行うものだと思っていました。連合系労組とは合意して順調に進んでいるようです。 この状況から考えると、地方公務員も同様になると思います。市の職員の給与の10%を削減してください。地方交付税の人件費の部分を10%切り下げるのではないかと、想像しています。ただ、実質公債費比率が上昇して、さぬき市はもう既にカットしていると思います。そういう状況を勘案して、職員の立場を考えて、職員の士気が下がることがないようにお願いします。 そこで、議員報酬の10%をカットして、震災へ寄附するように条例を改定してください。それは行政がすべきではない、議会がみずから行うべきだというのであれば、市長さん、議会へ勧告してください。 <答弁>
名倉毅議員のご質問にお答えいたします。まず、「東日本大震災の被災者支援の寄附財源に充てるため、さぬき市議会議員の報酬を10%カットすることについて」であります。 去る3月11日に発生いたしました東日本大震災は、まさに未曾有の大災害であり、改めて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 今後、日本国民が心を一つにして、被災地の1日も早い復旧・復興に向けて全力をあげて長期にわたり継続的な支援を行うことが求められますが、金銭的支援につきましては、さぬき市を通じたものだけでも、この5月末日までに2,200万円余の義援金が既に市民の皆さんから寄せられております。 国におきましては、国難ともいうべき今回の事態に対応するため、財源の確保を含めた種々の方策が検討されているところであり、市におきましても人的支援を含め、今後ともできる限りの対応をしてまいりたいと考えております。 一方で、議員の皆さんの報酬や職員の給与につきましては、これまでの議論のなかで一定の必要性から支給されているものと認識しております。 従いまして、ご提案いただきました報酬等の一律削減等につきましては、市民の皆さんや市議会はもとより、必要に応じてさぬき市特別報酬等審議会のご意見をお伺いするとともに、職員団体とも協議するなかで、十分に検討してまいりたいと考えております。 <質問>
東日本大震災以来、さぬき市民の間に地震対策についての関心が急速に高まっています。私は鶴羽ですけれども、「鶴羽小学校へ被災者を呼んであげ、県立旧津田病院もあいとるぞ、議員はしっかり仕事をせんか」と、住民から言われます。仕事をするのは行政庁の市長さんの方で、議会の同意がいる仕事について、議会は同意するだけだと言っても、市民の方は納得してくれません。迅速に、速やかにお願いします。さらに市民の方に追及されます。東南海・南海地震対策は大丈夫か、説明せよと。議会を通して不安におびえている市民に、東南海・南海地震対策を説明してください。今現在の情報を公開してください。 これは、さぬき市だけの問題ではありません。香川県でも新中央病院の建設について議論が再燃しています。液状化するのではないだろうかと。さぬき市の庁舎も大震災では液状化するのではないのかとか。高松市では非難ビルを指定しています。さぬき市はどうなっているのか。こういうことは、四国4県と国が連携して対処しなければなりません。四国4県市町長会議などでどうなったのか、市民に公表してください。 私個人でも陳情を受けました。長尾の市役所よりも天王中学校を第2庁舎として対策本部を置け。ふだんは音楽ホールとして使って、万一のときは対策本部とせよ、ということです。市長さん、この場を借りて報告しておきます。とにかく今現在の状況を市民に情報公開してください。そして今後、地震対策が変更されるごとに迅速な報告をお願いします。情報公開をお願いします。 <答弁>
<質問>
日本は、太平洋戦争で何百万人、何千万人の死者を出し、その犠牲の上に日本国憲法があるのです。終戦後、アメリカから提示され、日本は受け入れ、日本の国会で承認され、有効に成立しています。その21条で、集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由はこれを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。言論の自由は、特に政治に従事する者には必要不可欠です。4年前、市会議員になってびっくりしました。あのころは市民病院をどこに建てるのかでもめていました。私は市民病院をめぐる市長さんの政治責任について、質問書を議会事務局に出しました。そうすると、政党が乗り込んできました。質問書は市役所の管理職、この皆さんだけが読むのかなあと思っていましたが、全政党、自民党、共産党、民主党、公明党にも送付するのだと自分に言い聞かせました。私の言論の自由を妨げる政党に反感を持ちました。私が一般質問書を提出すると、すぐ赤ペンで直します。今回はこの内容を書いているから直されませんでしたが。これは私の言論の自由を妨げる違憲行為です。憲法は国の最高法規です。これらを守らない公務員は懲戒免職処分にしてください。憲法99条、憲法を尊重擁護する義務があります。天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負うものとあります。市長さん、議員の中にも、この言論の自由を守らない人がいるんです。名倉を指導するんや、指導するんやと言って、私の一般質問書を赤ペンで訂正するんです。私は政治のことで指導されることはありません。菅直人や小沢一郎だって指導されません。市会議員もこんな事を言ってはいけないと思いますが、賛成、異議なし、原案どおり可決さえ言えば、務まるように思われます。言論の自由を守らない議員は立候補資格なしと公の立場で宣言してください。お互いに協力して、さぬき市のために働こうではありませんか。 <答弁> 次に、「日本国憲法で保障されている表現の自由について」であります。ご指摘をいただきましたとおり、日本国憲法第21条第1項は、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保証する。」、同条第2項は、「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」と規定し、日本国憲法の極めて重要な基本理念の一つである基本的人権の享有の一形態として、表現の自由を保障しております。 また、第99条においては、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」こととされております。 ご質問のなかで、名倉議員から、さぬき市議会における一般質問のあり方等について、色々とご指摘をいただきましたが、それらにつきましては、まずは議会の中で十分議論されるべきものであり、またそうされてきたものと考えております。 この議場においでます22名の議員各位におかれましては、それぞれに先のさぬき市議会議員選挙において、多くの市民の皆さんの夢と希望を託された「選良」であります。 私も、付託に応えるために全力を尽くしてまいりますので、ともにさぬき市の発展に、自信と誇りを持ってご尽力賜りますようお願いいたします。 <質問>
近ごろマスコミで、三ない議会、三ない議会という言葉が報道されます。修正しない、提案しない、公開しない議会という意味らしいです。要するに何もしない議会です。香川県では、さぬき市と坂出市がそれに該当するらしいです。私個人では4年間、16回の議会で、すべて一般質問をしたから、何もしていないと言われると心外なんです。しかし、考えてみると本当に、賛成、異議なし、原案どおり可決という言葉が多いです。選挙中、さぬき市を歩いてみると、多くの人から言われました。議員報酬泥棒、議員報酬返せとか、議員はボランティアでやれとか、日当制にして1日5,000円でええでないか、などなどです。それぞれの意見を受けとめて、議員みずから刻苦勉励に励むことだけだと思っています。私個人の見解だが、責任は議会や議員だけとは思っていません。行政庁、お役所の方にも責任の一端があると思っています。 4年前、議会の初質問で、市民病院をめぐる市長さんの政治責任を問いました。これが僕の一番よくできたクリーンヒットです。その後、質問したが、クリーンヒットはありません。前議会では永久革命としての民主主義と言って、みずからの政治哲学を発表しました。もう質問がつくれないための苦肉の策なのです。名古屋の市長さんとか大阪府知事さんはよくわかるんですけど。市長さんは、よく言えば本当にそつがなく、悪く言えばすきを見せない。これが官僚政治かなあと思っております。 徳川時代は、百姓は生かさず、殺さずが統治の方針でした。議員は生かさず、殺さずというのが行政庁、ここに座っている方々の、そういう行政に支配されているように思われるんです。5年前、初当選したときの市長さんは本当に大好きでした。努力する者は報われる、努力する者は報われると言って、泣いていました。市政は市民のためにある。公平で公正な市政を、というのがそれです。議員先生も選挙公報で立派なことを全部書いていますが、全部できたら、さぬき市政は日本一になります。さぬき市の発展のために尽くそうではありませんか。市長さんのご意見をお願いします。 先日は、私のNPO法人で講演ありがとうございました。あのとき、マックスウェーバーの「職業としての政治」について話されていました。今市長さんがさぬき市にかける情熱、責任感、展望を持った判断力、決断力について、思いをお聞かせください。 私はことし1月から旧5町で、さぬき市政報告とみどり政経塾を開きました。みどり政経塾は、私の尊敬する吉田松陰の松下村塾をまねて私がつくったものです。来た人は自由に発言できます。尖閣諸島へ海上自衛隊を出せ、海上自衛隊を出せと言われました。私、菅さんのかわりに答えました。鳩山が沖縄基地は国外へ、最低でも県外へ、また腹案があるんだと言いました。日米間に溝ができ、すき間があいたんです。そのすきをねらって、中国は尖閣諸島へ、ロシアの大統領は北方領土へやってきました。日本外交はどうなるのかと心配していました。鳩山は日米中を正三角形のようにとらえているようですけど、私は二等辺三角形、日本とアメリカは共通の価値観と共通の世界観を持っとんですけど、中国とは別なんですよ。みどり政経塾の一端です。市長さん、三ない議会と言われないために、事前に一般質問書通告などはやめてしまって、事前の質問書の提出もやめて、そして何でも言え、おれが答えるんだと、そういう方式に改めたらいかがでしょうか。議会も緊張するけど、市役所全体に活気がわきます。三ない議会を打破するのは、この1つだけではないでしょうか。市長さんの腹1つなんです。 <答弁>
次に「三ない議会について」であります。いわゆる三ない議会とは、過去の市議会などにおいて、議案に対する議員個人の賛否を公開していない議会、市長等の首長提案の議案を一本も修正・否決していない議会、議員提案の政策条例が一つもない議会をマスコミ等がそう呼んでいるものと認識しております。 言うまでもなく、議会には住民の皆さんの民意を反映した活動が求められることから、いわゆる三ない議会といわれるものが、仮にそうなっていないのであれば、早急に改めていく必要がありますが、私自身は、議会それぞれがその存立の原点を逸脱しない限り、様々なやり方があっていいのではないかと考えております。 制度論も含めて、議会改革について色々な議論がなされておりますが、現行制度のなかで、まだまだやれていないこと、また、やらなければならないことが山積していると思っております。 このことは、首長としての市長の役割についても同様であり、これまで以上に私の考えを市民や議員の皆さんに解っていただく必要性を痛感しているところであります。 今後とも、情熱と責任感を持って、適切な判断を実行し、さぬき市を次のステップに引き上げるために全力で取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 <質問>
実質公債費率が23%近くになり、第2の夕張市になる可能性を秘めたさぬき市にとって、どうしてこうなったか、過去を振り返ることが必要です。昨年12月の議会で、大串半島に幾ら金をつぎ込んだのかと質問しました。市長さんは、道路予算は別枠にするのかと逆質問されました。それも含めて調査しようではありませんか。私は大串半島の夢は終わったとの立場に立っています。もうこれ以上、幾ら金を投入してもにぎわいを見せない、そう思っております。もちろん今までの資金投入が悪かったとか違法だったとは言ってはおりません。当時はバブル経済の絶頂期で、自民党の天下でした。自民党の時代、それは人口がどんどん増加し、経済はどんどん成長して、自然増収がどんどん上がった。ピラミッド型の人口構造でした。今や人口減少時代、さぬき市でも毎年500人が減っております。経済もゼロ成長、逆ピラミッド型の人口構造の時代です。客観情勢が変わったので、過去を検証して、さぬき市の財政再建に役立てたいものです。
<答弁>
名倉毅議員の「大串半島に対する投資の検証について」のご質問にお答えいたします。大串自然公園内のこれまでの主な施設整備等の内容といたしましては、昭和56年度から平成15年度にかけまして、 ・海釣り公園 ・勤労者野外活動施設 ・さぬきワイナリー ・サイクリングターミナル ・野外音楽広場 ・サイクリング道路 ・潮干狩り場 ・物産センター ・シーサイドコリドール ・温泉掘削 等となっております。 ご指摘いただきましたように、これらの施設等を整備した当時と現在の社会経済事情は大きく変わってきております。 しかしながら、大串半島は今も昔も絶景のロケーションを有しており、私自身は、多くの市民の皆さんが「優れた自然環境の中でこれらの施設を何とか有効活用できないのか。」との強い思いを持たれていると考えております。 そうしたことから、全国的に見ても極めて良好な自然環境の中で、青少年の健全育成やスポーツ、レクリェーションの振興、また、観光面での交流人口の増加等に寄与できる高い可能性を秘めているこの大串半島の活性化に取り組んでいるところであり、本年度は、大串自然公園において、さぬき映画祭作品の撮影協力、テアトロンコンサートの開催及びさぬきワインの販路拡大の支援等により、市の認知度の向上やブランドイメージの形成を目指しております。 残念ながら、これまで十分な成果がでていないことから、新たな投資につきましては、慎重にならざるを得ませんが、今後とも、市民の皆さんや市議会のご意見もお伺いしながら、観光振興や特産品販売促進等のため、新しい企画や積極的な情報発信を行い、自然環境の保全とともに、市の魅力アップと大串自然公園のにぎわいづくりに鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 |