さぬき市議会議員 名倉たけし
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議会報告

平成21年さぬき市議会第1回定例会

一般質問事項

1 市長さんの最も大事なお仕事とその後のワイナリーについて
2 さぬき市の財政について
3 議案第39号平成20年度さぬき市一般会計補正予算(第3号)についての反対討論


1 市長さんの最も大事なお仕事とその後のワイナリーについて
<質問>
 市長さん、今現時点であなたの最も大事なお仕事は何ですか。この役割社会の中で、あなたの役割は何ですか。私にくらべて何倍も優秀な方だから、よくおわかりだと思います。それは肥大化し、メタ ボのようになった「さぬき市」をスリムに、スマートにすることです。それさえできれば、100点満点中90点以上の得点が得られます。いや私は100点満点中100点をあげますよ。高度成長期、ありあまる自然増収を地方にばらまいて、自民党は政権を維持してきました。温泉をつくり(日本中の温泉水を津田へ運んでくる)海岸を埋め立てゴルフ場の経営も考えたようです。「他の町も同じだった」と思います。バブルが終わって低成長時代をむかえ、その上不況になって 次から次へうちだされた景気対策。つもりつもった借金は1000兆円。1000兆円の負債・国債を抱えた日本経済の運営の中で、地方をどうするか。それが「平成の大合併」でした。「三位一体の改革」という言葉も流行しました。「三位一体の改革」はもともとは、キリスト教の言葉です。そんなキリスト教の言葉を使ってでも幻想をふりまいて「地方がすばらしくなる」と宣伝をしました。「わずかな税源の移譲、大幅な地方交付税と国庫補助金の削減」それが「三位一体の改革」なのです。だから現時点では地方は疲弊し「さぬき市」も財政再建団体の一歩手前です。市長さん、あなたの役割は旧5町の肥大化した「さぬき市」をスリム化することだけですよ。その一環として支所の人員を半減したのでしょうが、これは性急すぎてピッチが早く市民はとまどっています。「さぬき市」より「志度市」に変更したらよいとも聞きます。土日祭日の死亡は本所の志度まで行かなければなりません。また、「さぬき市は香川県で普通財産の土地を最も多くもっている地方自治体だ」といわれております。この土地も早く処分してください。私の知人は「隣接地を買いたい」といっても「近所の人が異議を唱えたので買えない」と泣いていました。事務処理方法を変更してはいかがですか。憲法は財産の私有とその処分を保証しています。近所の人は関係ないです。職員を再教育してください。
 ところで、12月議会のワイナリーの件について再びお聞きします。私は反対しましたが、アメリカのオバマ大統領も自動車業界に助成を決定したし、行政の仕事としては「仕方がないのだろう」と思っています。しかし資金投入は「終わり」ではありません。今から新しい時代の始りなのです。社長を兼任しているから新しい経営戦略を立てていると思います。その経営戦略を議会に提出して下さい。そして議会が開かれるたびに財務諸表等を提出して報告してください。とくにレオマワールドについてはお願いします。
 市長さんが黙殺していることが1つあります。7500万円の債務保証の問題です。もちろん現代の政治レベル、政治文化、その現象面としての法律制度では債務保証は必要ありません。早かれ遅かれ退職するとき、引継ぎ文書にサインすれば、「後は野となれ、山となれ」といって市役所をあとにすればよいのです。法律は最低の義務なのです。政治は最高の善を追求しなければなりません。この現在の政治体制をどうにかしたい。この無責任体制の政治制度をどうにかしたい。それが私の願望なのです。市長さん何かコメントしてください。「政治は私たちのものネットワーク」に加入して一緒に政治運動をしませんか。
<答弁>
名倉 毅議員のご質問にお答えいたします。
(1) まず、「さぬき市のスリム化とさぬきワイン株式会社について」であります。議員ご指摘のとおり、国の三位一体改革による地方交付税の削減等により、さぬき市の財政は危機的状況となっており、市におきましては、平成20年度から平成23年度までの4年間を計画期間とする財政健全化策を策定し、この期間に生ずることが見込まれる32億円の財源不足の解消に鋭意取り組んでいるところであります。例えば、組織のスリム化を図るための支所業務の見直しによる配置人員の削減や市有地の売却の推進も、この方策の一環であります。なお、財政健全化策に基づき、支所に勤務する職員の数をこれまでの半数程度とすること等に伴い、本年4月1日以降、土日・祝日の閉庁日におきましては、死亡届は原則として支所では取り扱わないこととしており、閉庁日における死亡届は本庁まで届けていただくことになります。例外的に本庁までの交通手段が確保できない場合などで、どうしても支所での届出にならざるを得ない場合には、その旨申し出ていただければ、市民課に職員を複数待機させることにより対応してまいりますが、市役所のスリム化をはかることにより、限られた財源を有効に使ってまいりたいと考えておりますので、可能な限り市民の皆さんの自助・共助のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
(2) また、昨年の12月定例会において、増資のための議決をいただきました、さぬきワイン株式会社につきましては、本年1月にさぬき市SA公社から、1000万円の出資を受けるとともに、人材の派遣により経営陣の刷新を行い、現在、経営基盤の確立に向けて経営状況等の把握と問題点の洗い出しを行っているところであります。今後、できるだけ早急に経営戦略を確立し、まずは販路の拡大等に取り組むこととしております。
(3) この会社の財務諸表等につきましては、毎年6月定例会にレオマワールドへの出店分を含めた前年度の事業報告並びに決算報告書を提出させていただいております。
(4) なお、さぬきワイン株式会社に対しましては、これまで債務保証を行ったことはありませんので、誤解のないようにお願いしたいと思います。
2 さぬき市の財政について
<質問>
 平成21年度予算書、同説明書を提出していただき有難うございます。予算作成ごくろうさまでした。おびただしいと言うか、たどたどしい数字をみてもよくわかりません。そこで2〜3の疑問点をおうかがいします。一体、さぬき市の基準財政需要額はいくらですか。さぬき市の面積、人口等を考慮して、基準財政需要額を計算していると思います。また、基準財政収入額はいくらですか。景気悪化で相当おちこんでいるのではありませんか。その需要額マイナス収入額が地方交付税だと思います。単位費用、測定単位、補正費用等を詳細に市民に知らせてください。「議員は一般質問を詳細に書け」といいますが、行政当局も詳細にお願いします。
 もう一点おうかがいします。市長さんの予算の作成方法がよくわかりません。100年に1度の不況になり、トヨタ自動車では、非正規雇用者は全員解雇、新しい工場は世界中ですべて建設中止しました。しかしこれからの電気自動車、エコカー等には、ふんだんに予算をつけました。予算編成は選択と集中・特化です。さぬき市はどのような方針で予算編成したのですか。対前年比5〜10%と減いうマイナスシーリングのお役所仕事だったのですか。人間の欲望は無限です。お金は有限です。市民の動向をよくみきわめ、選択と集中をお願いします。
<答弁>
次に、「さぬき市の財政について」であります。
(1) 所得税や酒税など国税5税の一定割合等を原資とする地方交付税は、地方公共団体間の財政力の格差解消を目的とする「財源調整機能」と、基準財政需要額と基準財政収入額という共通のものさしを用いることによって、どの地域に住む住民にも一定水準の行政サービスを保障する「財源保障機能」の確保を目的として各団体に配分されるもので、地方の固有財源であり、かつ自主的な判断で使用できる一般財源となっております。
 地方交付税のうち、その総額の94%を占める普通交付税については、国が各年度に定める「地方財政計画」に示す行政サービスの内容と水準をもとに、それぞれの団体が必要とする基本的な額である基準財政需要額と、標準税率による地方税等の収入見込額の75%と地方譲与税等の合計額からなる基準財政収入額の差引きによって決定されることになっております。
 なお、基準財政需要額については、行政分野ごとに、例えば人口10万人など一定数量の標準的な行政需要に必要とされる額である「単位費用」に、人口や面積などの「測定単位」を乗じて求められるわけですが、その際、測定単位には、人口規模や人口密度、都市化の程度などの社会的条件や自然的条件などを反映させるための「密度補正」や「事業費補正」などの「補正係数」を乗じることとなっております。そうした算定の結果、平成20年度のさぬき市における基準財政需要額は、137億4,648万円、基準財政収入額は、55億9,311万円で、差額の81億5,337万円が交付基準額となっております。なお、さぬき市においては、現在のところ、合併市町村の特例措置として、本来の一つの市として算定される額ではなく、旧5町の算定額の合算額をもとに交付を受けており、その差額 約20億円については、平成25年度以降、5年間で順次削減されることとなっております。
(2) 次に、平成21年度の当初予算につきましては、大変厳しい財政状況のなか、将来に向けて、財政健全化への取り組みを強化しながら、安全・安心・快適に暮らせる人の心豊かなまちづくり、活力あるまちづくりを推進するという観点から編成させていただきました。このうち、財政の健全化については、昨年3月に策定した財政健全化策に基づいて、職員数の抑制などによって人件費を削減するとともに、市債残高を減らすとともに、将来の公債費負担等の適正化に向けた繰上償還などにも取り組んでおります。
 また市民病院の建替えや学校施設の耐震化・再編整備をはじめとして、明日のさぬき市の発展と市民の皆さんの福祉の向上につながるものについては、予算を重点配分いたしております。
 今後とも、「選択と集中」によりまして、限られた財源の有効利用を図ってまいりたいと考えております。
3 議案第39号平成20年度さぬき市一般会計補正予算(第3号)についての反対討論
 私は、議案第39号平成20年度さぬき市一般会計補正予算(第3号)について、反対討論を行います。
 これには、歳入歳出において、定額給付金給付事業費、9億円あまりが計上されております。
 定額給付金給付事業につきましては、その原点をみつめてほしいのです。百年に一度起こるか、起こらないかの大事件が勃発しました。原因は何か。いきすぎた規制緩和と金融工学が原因です。どうしたらよいか? ケインズ経済学では、大幅な赤字国債を発行してでも公共事業を行う。所得税減税、企業減税等です。所得税減税と言っても、納税していない貧しい人々もいます。「その人たちのために定額給付金を支給するのだなあ」と思っていました。しかし、国会へ予算案を提出するのも年が明けた1月だし、支給はこれからです。この定額給付金を配ってから衆議院選挙を行うといううわさです。これでは国家が選挙違反しているようなものです。
 また経済学的見地からみると、お金は消費するか、貯蓄するかです。消費すれば、さらにそのお金を受け取った人が消費する。こうして消費が盛り上がっていくこと。ケインズ経済学では乗数の理論といいます。貯蓄したお金も銀行にたまっているだけではいけません。経営者が「お金儲けしょう」と思ってどんどん借りる。そして全経営者がどんどん借りて、設備投資をする。経済学では加速度の原理といいます。この乗数と加速度の原理が作用するように定額給付金を支給するならば、私は大賛成なのです。最初はそう思っていました。現実は、選挙対策金のようなので反対するわけです。もっと2兆円を効率的有効に使えると思います。
 今、日本や世界で何が問われているのでしょうか。「自由」なのです。レーガン大統領の市場原理主義のレーガノミックス、英のサッチャー大統領のサッチャーリズム、日本の小泉さんの構造改革なのです。億万長者に、何億円、何十億円、何百億円・・・もうけさせれば貧しい人にもお金が落ちこぼれてくるという市場原理主義、新自由主義が批判されているのです。労働市場も自由化されました。派遣労働者、非正規労働者が「自由化」のなかで、失業して困っています。「医師不足」「医師不足」といいます。医師は本当にいなくなってしまったのですか。たくさんいるのです。自由化されたから

(1) 世界的権威者のところへいく
(2) 日本的権威者のところへ就職する
(3) 最新の設備があるところへ就職する
(4) 給料が多いところいく

等等で東京等大都会へ集まっているのです。法律的には「契約自由の原則」です。「政治は私たちの問題ネットワーク」は「平等」の世界をめざしています。人間すべて平等なのです。世界は宗教をまじえ「自由」と「平等」が戦っているのです。フランス革命は「自由」と「平等」が手を結んでルイ王朝を倒しました。自由な社会は金持ちと貧乏人の格差が拡大します。平等な社会をつくろうではありませんか。しかしあまり行き過ぎた平等も国家権力の介入により圧制になります。自由と平等のバランスのとれた人間社会が理想です。がんばりましょう。新しい未来の創造のために。

 よって議案第39号に反対します。
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