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WAC香川みらい
政治は私たちの問題ネットワーク
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政治は私たちの問題ネットワーク

◆◆◆みどりの風 NO.8◆◆◆
2002.4.30
新たな誓い
去年の今ごろ、私は「政治を変えよう」をスローガンに一心不乱に、看板もカバンも何もない中闘っていました。しかし結果は惨敗でした。だが、「自民党をぶっつぶす」とまで言って国民的人気を支えに圧倒的勝利を得た小泉政権は、果たして国民の願いをかなえて下さっていますか。自民党をぶっつぶすまでに改革しましたか。それどころか痛みだけを与え事態は少しもよくなってはいません。そして今国会でくりひろげられているあげ足取りの論争、「もういい加減にしてほしい」と思っているのは私たち国民ばかりでなくアメリカをはじめとする世界の声とさえなっています。私はかねがね日本は今、明治維新そして第二次世界大戦の敗戦に次ぐ第三の危機的状況に陥っていると言ってまいりました。
 敗戦により日本は幾多の人材と国や個人の財産をことごとく失うことになりました。しかし、国民は政府の示すとおりただひたすら黙々と働き不死鳥のごとく国家を再建しました。自民党と官僚そして企業はその意味でよく敗戦復興を成し遂げるために「よく機能してきた」と言えるかもしれません。しかし長きにわたる自民党中心の政治は政官業の癒着という体質をつくりだしてきたのです。"ジャパン アズ ナンバーワン"とまで言われた世界NO2の経済大国日本はその頂点において失政によりバブルを引き起こし、しかもバブル崩壊以後も理念もヴィジョンもない場当たり的な政策の失敗から十年あまりに及ぶ経済の停滞をまねきました。しかも責任政党としての責務と自覚を忘れ約700兆円もの借金を国や自治体に残した上に時代に即応した政治改革、構造改革を怠ってきました。その大きなつけが今重大な危機となって日本を圧迫しているのです。
 私たち国民もこの豊かさに酔いしれて「変革」「改革」という政治的行動をとらなかったが故に、今営々と築いてきたものを失おうとしているのです。政権交代をしてこなかった私たちは、今こそ政治を変えなければなりません。私たちの歴史が語っています。教えてくれています。明治維新、小さな藩から脱皮し日本中の若者が挫折や弾圧と戦いながら三百年も続いた幕藩体制を壊しました。また敗戦の廃墟から国民主権の民主主義国家を実現してきました。座してこの未曽有の危機を甘受するのですか?私たちの子や孫に「この国に生まれてきてよかった」と思えるような日本を託するために、皆さん政治を変えましょう。「変えられない」と絶望することなく皆さんと共に、私は頑張ることをお誓いいたします。
参議院選挙を総括する
「なぐらみどり」を支えた者の一人として参議院選挙及び今後の日本の政治情勢について考えてみたいと思います。4月26日で小泉内閣が誕生してちょうど1年が経ちました。参議院選挙からはおよそ10ヶ月、「光陰矢の如し」です。準備不足、小泉内閣の誕生、そして何よりも本人の力がおよばなかった結果完敗と言わざるを得ません。「よくがんばったわ」「はじめてとしてはよく票をとった方だ」と言って下さる方もおられました。しかし選挙は勝たなければ何もなりません。本人は口に出して弱音を言いませんが、惨めさと悔しさに耐えていました。理想を実現するためとはいえリスクはあまりにも大きいものでした。一時は何もかもやめてのんびり夫婦で余生を送ろう。」等ともいっていましたが、しかし、津田町議会議員の時予算化した「ホームヘルパー2級資格取得研修」だけは実施し2月に修了したばかりです。アメリカの同時多発テロ、イスラエルとパレスチナ問題など国際情勢の激変、また現在の小泉内閣の目をおおうばかりの国民不在の政治を見るにつけ「私たちは何かしなければならない」そのような思いで「みどりの風」の発行を再び決意したしだいです。
@ グローバル化(国際化)した市場経済が遅れた日本の政治を追い詰めている。
ベルリンの壁の崩壊により、東西ドイツの統合、ソ連邦の解体、中国の開放政策などにより世界の経済は資本主義、共産主義を問わず全てがグローバル化(国際化)して世界中が競争相手になったのです。賃金の高い国も安い国も市場経済の中に投げ出されました。ところが古い体質のまま日本の政治・経済は構造改革、行政改革を全て先送りしてきました。参議院選挙の時の森内閣こそそれを象徴していました。小渕首相の死により密室で誕生した森首相のリーダーシップの欠如は誰の目にも明らかでした。政策はすべて自民党の政調会に丸投げして、内閣総理大臣として日本のリーダーの自覚がありません。それどころか「日本は神の国だ。」と言ってみたり国民はあきれて物もいえず支持率は7%まで下がりました。加えて自民党の構造的な汚職事件KSD事件がありました。長引く不況とあいまって「この閉塞感をどうにかしたい。」これは大多数の国民の願望でした。ここに私たちのチャンスがあったのです。その後森首相の退陣。自民党の総裁選となりました。大派閥の橋本元首相が本命でした。しかしかっての政策の失敗は誰もが指摘しており確かな政策をもっていませんでした。亀井静香氏は古いタイプの政治家で古い自民党の経済政策の三点セット「公共事業」「減税」「「金融緩和」を主張しました。市場経済への対応からは最も遠いところにあります。ただ本人は人情味のあるやさしい人かもしれません。しかし今の日本が行き詰まっているのはどこに原因があるのかわかっていないと思われます。麻生現政調会長も似たりよったりで政治に対するビジョンは語りませんでした。変人の小泉さんは郵政事業の民営化を唱えていました。構造改革全体のプランをもっているのかどうか疑わしいですが「当選すれば何かやってくれる」と森内閣の無能さに辟易していた国民は期待したのです。何よりも「自民党をぶっ壊して改革する」とまで言った発言に自民党支持者はもちろん無党派、他の野党支持者さえ共鳴したのです。地すべり的大勝利をしました。そして郵政事業の民営化、特殊法人改革、道路特定財源の一般財源化などの構造改革を民主党の政策を先取りした形で打ち出しました。自民党も民主党も動揺し、一時は政界再編の様相を呈しました。しかしその経済政策は景気対策よりも財政再建に主力がおかれていますから、ますますデフレ経済になってきています。いやむしろデフレスパイラル状態で金融危機となり大恐慌がくるかもしれません。政治も経済も流動的で不安な21世紀の幕開けでした。ひょっとしたら今年衆議院選挙があり政界再編成になるかもしれない状況にたちいっています。
A 社会意識の変化
敗戦により無一物になった国民は残された大地と生き残った者たちによって食糧を増産し産業を再生発展することに全力を傾けてきました。教育もそれにふさわしい人材を育てることに邁進し、ユートピアのような富める国「アメリカ」に追いつけ、追い越せを目標に豊かさを求めてがんばりました。自分が就職した会社は成長し続けることが約束され「終身雇用」は定着し、組織に忠誠を尽せば全人生が安定するしくみができました。また全ての組織は個人の自立よりも組織の団結、組織を守り合うという独特の「護送船団」「情報秘匿」の慣習があたりまえとなりました。しかし、いつのまにか今まで見事に成功した日本のシステムが大きな落し穴に入りこんでいました。その大きな責任は政治家にありました。しかし彼らを選ぶ国民について考えてみましょう。組織化された労働組合も産業構造の変化と共に変貌してきました。また未組織の臨時社員、パート、派遣社員、フリーターなど労働形態が変わってきました。不況による失業者、高齢社会に入って年金生活者も多く存在するようになってきました。国民は将来に対する漠とした不安と改革への熱望と現在の生活を守ろうとする気持ち、そして忙しさの中で自らの本質をしっかり問い直し行動することを先延ばしするようになりました。自ら世の中を変革することのできる社会の一員であることを忘れてしまったのか、絶望しているのかそれとも無関心なのでしょうか。世の中を良くするための最も大切な社会的、政治的行動即ち日本の行くべき道の先頭に立つ国会議員を選ぶことに大多数の国民が無関心になってしまっているのです。
「仲間たち」WAC香川みらい 「四国新聞掲載 2002年4月29日(月曜日)」

WAC(ワック)は1988年に東京都で設立された社団法人長寿社会文化協会のポイントとして98年に設立された。21世紀の超少子高齢社会に中後年自身の自立と連帯によって豊かで活力ある社会を実現するためである。会員数100人。
当初はホームヘルパー2級課程研修を同協会の委託事業として行うことが目標であった。現在2回の研修で80年の修了生を世に送り出し、その就業などのバックアップをしたり、高齢者や福祉施設へのボランティア派遣を行っている。
本年NPO法人の認定を得て、子育て支援や介護認定もれの高齢者支援について検討中。少子高齢社会における福祉は単なる個別的な対応ではなく、地域すべての人が幸せな生涯を全うするためのコミュニティーづくりが大切っだ。思いを同じくする人を募っている。
                                連絡は名倉さん(0879)42-3339

編集後記

みなさん、お待たせしました。やっと「みどりの風」の再刊にこぎつきました。
さて、今年は桜の花が何かにせきたてられるように例年になく早く咲き散ってしまいました。これは今年だけの現象ではなく地球の温暖化が確実に進行しているのです。
世界のいたるところで地球の破綻例えば砂漠化、海面の上昇、永久凍土やヒマラヤ山系の氷河の解凍などが始まっているのです。それに加えて自然破壊や核兵器など本気で人類の存亡を考えなければならない時がきてしまいました。
21世紀はまさに私たちが生活も意識もコペルニクス的転回が求められています。「百里の道も一歩から」同じ思いの人たちの輪を広げていきたいのです。「みどりの風」にみなさんの耳や目・手をかして下さい。



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