◆◆◆みどりの風 NO.7◆◆◆
|
2001.1.1
|
●「新しい風」を起そう。それは「みどりの風」 |
今、日本は味曾有の危機に直面している。政治は不安定となり流動化し、経済は長期不況の中にあり社会は荒廃している。昨年の「加藤政局」にみられるように「国民の願望」と「永田町の論理」には大きな隔たりがあることをまざまざと見せつけられた。国民は変化を期待しうっ積した不安を解消してくれる救世主として加藤さんにその夢を託した。しかし無残にも踏みにじられた。また無党派層が増えたのではなかろうか。 経済的にはどうであろうか。645兆円という財政の借金をかかえた日本経済はバブルの後遺症にのたうちまわっているのが赤裸々な姿である。「もうこれ以上国債を発行できない」と財政再建派が台頭してきて政策の転換をもとめはじめている。さりとて増税もできず政策の先送りをつづけているのが現状である。社会も荒廃している。政界や財界の汚職は日常茶飯事である。また戦後勤労者が増大し、中間層が増え家庭は核家族化した。その結果として共同体的生活基盤が失われ職縁社会となり個人主義尊重になりすぎてしまったようである。教育は破壊し青少年の特異な犯罪は後をたたない。「人を殺す経験をしたかった。」とは真に痛ましい精神の在り様ではないか。「援助交際」という社会現象も単なる教育・倫理の問題以上に文化の退廃・危機を予感させる。 こうした日本の混迷にいかに対処したらよいのであろうか。歴史学からその解決の手がかりが見出せないだろうか。日本の近代社会は「明治維新」からはじまる。このころは欧米の文化を吸収しょうと国を開き進取の精神をもち海外へ雄飛していった。日本は若かったのである。しかし日露戦争後頃から、その情熱が失われ国家主義的となり、やがてアジア侵略を企てるのである。その行きつくところが太平洋戦争であった。そして敗戦。マッカーサーが進駐してきた。この時こそ、明治維新につづく大改革であった。マッカーサーは次から次へ民主政策をうちだしてきた。そして日本国憲法も配布・公布された。彼とわたりあったのは吉田茂であった。この頃日本の政局を担当し、現在の日本の原型をつくったのはまさにこの吉田茂であった。ソ連が破壊するという冷徹な慧眼、軽武装による経済繁栄等々。まさに今、彼がつくったサンフランシスコ体制下の日本がゆらいでいるのである。しかし、彼 吉田茂は決して民主主義ではなかった。宮廷官僚であり大日本帝国の再興を願っていただけである。しかし、時代は彼を英雄として褒めたたえている。 今我々が超えなければならないのは、まさしく彼がつくったサンフランシスコ体制下の日本で「戦後の民主主義」なのである。「戦後の民主主義」それは本当の意味の民主主義だったのか。私は「官主主義日本」と思っている。見せかけの民主主義といってもいいし、「おまかせ民主主義」と言う人もいる。 今国民が求めているのは見せかけではない真の意味の民主主義なのである。そのための大きな運動を起そうではありませんか。大きな風を吹かそうではありませんか。かってその風を吹かせた人がいます。細川元首相がその人です。日本新党をつくり大旋風を起し一躍政界の寵児となり首相となりました。 しかし彼には哲学や理念がなかった。首相になっても旧体制の官僚に依存するだけとなった。そして自らの政治資金を追求され退陣に追い込まれてしまった。このころから特に国民は政治家を信用しなくなったようだ。統計的にも無党派支持層がふえはじめたのもこの頃からである。今では国民の半分が無党派である。しして既成政党を信じていない。 私は今この人たちの心をとらえるような新しい風を吹かせたい。21世紀にはいった今歴史はどういう道を選ぶべきだろうか。わたしはここで「第3の道」というべき「道」を提唱したい。「正義」と「自由」を信じ、個人の要求を満たす力強い資本主義の美点と「平等」と「公平」を求める社会主義の理想を兼ね合わせた「第3の道」なのです。粘り強い対話と忍耐を重ねることによって「あるべき日本の道」を鮮やかに我々の前に掲げ皆さんと共に歩んでいきたいと思うのです。皆さんの力強いご支援をお願いします。 |
政治は私たちの問題ネットワーク
代表世話人:名倉みどり 〒769-2402 香川県大川郡津田町鶴羽2176 TEL/0879-42-3339 FAX/0879-42-3359 |